電気の通り道となるケーブルを格納するための設備のことを配線ダクトと呼びますが、これは天井裏やフロアーの床下などに設置が行われており、普段はほとんど目にすることはありません。
目に見えない場所に取り付けて配線をきれいにする、メンテナンスの際にケーブルの行き先などを明確にできます。ケーブルは長く引き回しが行われているわけですが、この配線ダクトで火災が生じると火の行き先はダクトを通じてその先にあるパソコンなどに燃え移る、いわゆる火の通り道になることも少なくありません。火災が生じれば消火活動を行う必要が出て来ますが、火災が生じると環境的にも色々場所に燃え移る可能性も出て来ます。
配線ダクトが火災となったときにはいち早く火を消すことがポイント、近くにある消火器を使って火を消すなどになりますが、注意をしなければならないことは火は下から上に行く、2階の部屋で火災が生じたときには配線ダクトを通じて天井から3階に上がることになるので、下側だけを消火するのではなく上の方に向かう火を最初に食い止めておく必要がある点です。
なお、このようなトラブルは比較的多いといわれており、最近ではダクト内部で発生した火災を検知することができる装置もあり、火災が生じたときには内部で消火をする画期的な仕組みを取り入れている配線ダクトも登場しています。火元が目に見えない場所からの火災などからも、火災の検知および自動消火を可能にする設備は安心に繋がります。