結束バンドに用いられるナイロン66

結束バンドには様々な素材が用いられていますが、その太さに比べて引っ張りに対する強度が非常に高いという共通した性質があります。

その中でもナイロン66は非常に一般的な素材であり、他にもっと良い品質特性を備えた素材が多く開発されている現在であっても結束バンドとして最も一般的なものとなっています。ナイロン66とはナイロンの一種ですが、66というのはそのままの数字というよりも2つの6と解釈するほうが適切でしょう。

これは、ナイロン66に用いられている2つの原材料に由来しています。その2つの原材料とはアジピン酸とヘキサメチレンジアミンです。詳細は省略しますが、この2つの化合物はいずれも炭素が6つ含まれているため、炭素を6つ含む原材料を二つ使っているという意味で66と名前が付けられているのです。同じ太さで比較すればナイロンは鋼鉄よりも引っ張りに対する強度が高いというのは良く知られた逸話ですし、太さだけでなくもちろん密度に関してはナイロンは鋼鉄とは比較にならないくらいに軽いですから、かさばることもなく、しかも軽くて丈夫という結束バンドには非常に良い素材となっています。

ただしそれでも万能という訳では決してありません。例えば紫外線にはあまり強くなく、日光に長期間さらされた状態で放置されるとボロボロに崩れてしまうこともあります。今では紫外線に対する耐久性も備えた新しい素材でできた結束バンドも発売されています。
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